世界各国から自国の精度不備や重税をいやがってアメリカに行く優秀な人材達、彼らが行く場所って実在のアメリカではなくて、何ていうかアメリカに存在する「新しい世界」なんですよ。
実際のアメリカってのは西部開拓から続く開拓者の国であり、白人のアングロサクソンのプロテスタント(WASP)の国であり、保守系白人国家なんですよ。アメリカを占める広大な地域の殆どはそう。
でも世界中から優秀な人達が集まるニューヨークやカリフォルニアと言った地域はそうじゃない。
世界中から優秀な人々が集まって「自分達が夢見た理想のアメリカ」を形成している
まるで日本の一部に外国人が集まって、ハリウッド映画のトンデモ日本を再現しているようなものだ。彼らは五重の塔を模した巨大ビルを建築して、着物で仕事をして、クビになる時に時世の句を読む。
彼らはアメリカの地域社会に溶け込んだりはしない
アメリカで格差と断絶が社会問題になっているように、外国から招かれた優秀な人材は、巨大グローバル企業の作る新しい世界秩序に参加するだけで、アメリカに元々ある白人文化に馴染むことはないし、国政に官僚として参加することもない。
世界各国から出ていった優秀な人材は、アメリカのものになった訳では無いのである。それどころか元々のアメリカ社会(WASP)から新アメリカ社会へと人材がどんどん流出しているから、元々のアメリカ社会の暮らしはどんどん痩せて来ている。
日本で例えるとだ、世界中から九州に外国人が集まって来て、五重のタワーや着物ファッションに溢れるネオジャパンシティを作りました
そこに人材がどんどん吸い取られて、東京や大阪がすっかり寂れてしまった。これで「日本が発展した」と言えるだろうか? 今のアメリカはそういう状態なんだ。
ネオジャパンシティで起業した会社が、世界的な影響力を持つようになり、世界各国から日本が「お前の国の企業が我々の国を荒らしている、なんとかしろ」とか言われても、知らんがなってなるだろ。九州やぞ。
カリフォルニアもそういう事だよ。元々は首都のワシントン・D・Cから3,880kmも離れたクソ田舎。
なので、人材流出について「日本人がアメリカに流出している」と理解するのは考えが甘いんだよな
いま現在の世界秩序(国が人を治める)から、新たな企業経済秩序へと人が流出し続けているということです
このままだと全ての国が人材不足で滅びて企業が世界を支配するようになる。
国は戦争のために国民を必要としていて、国民が必要だから人権や平等など、国民を増やす理念を掲げて運営されているけど
企業が必要としているのは人間の信用と能力だけなので、それらのない人間を企業は救済しないし、人を平等に扱いもしない。
企業経済秩序とはどういうものか? 最も身近で分かりやすいのが Youtube である。価値の有る人間は年収数千万から億まであるが、価値の無い人間には何も与えられない
社会福祉など到底期待できない世界観だ。この秩序が世界を覆い尽くしたら人類の大半は死ぬか原始人に戻ることになる。
だがこの企業経済秩序は、確実に世界へ広がりつつある。特に最近は Youtube や Tiktok のようなメディアを得たため、この思想が凄まじい速度で広がっている。
何故なら Youtuber も Tiktoker も企業経済秩序によって成功した人間であるから、あらゆる言動がこれに肯定的である。
国家が思想を広めようと思ったら、プロパガンダを作成して、それにふさわしい教育計画を練って、本当に色々大変な苦労をしなければならないが、
Youtube は特定の思想を持つ人間が勝ち上がって、無自覚的に思想を広めていくので、ローコストでハイリターンな自動プロパガンダ製造機として機能する。
オンライン動画サービスが収益化した時点で、新世界企業経済秩序はシンギュラリティを超えたと言えるだろう。
つまり、いまさら人材流出を嘆いても手遅れである。全ての動画配信サービスを潰して国民に洗脳教育でも施さない限り、もはや旧世界秩序からの思想の変化は止められん。