SHIMIZU_NORIAKI

基本的にメモ代わり

日本のクリエイター産業と天才性:鎖国の影響と競争力の真実

クリエイター産業において「日本は基本的にあらゆる分野で外国に勝てない」んですよ。当たり前でしょ? この国150年前まで300年間鎖国してたんで文化も芸術も全体的に壊滅してるんですよ。歴史の授業寝てたんかおめえら。

その壊滅してた文化芸術を、開国後の日本人が世界中の文化芸術をパクり倒しつつ、偶然生まれた天才クリエイター達に人も技術も全部賭けて勝ったのが日本。逆に言えば「普通の人間が集まって頑張って作った作品」ってのは何もかも失敗してるんですよ。

漫画もアニメもゲームも、基本的に勝つためにはチームに天才が入ってる必要があって、天才が確保できてないチーム、つまり「国の平均的な美術素養が問われるチームの作品」となると、日本は非常に弱いんです。
あくまで日本は天才という偶然が入ったときだけ勝てる国。

逆にアメリカとか中国とか欧州とかは、天才抜きでそれなりの作品を作ることが出来るんですよ。これらの国は日本が鎖国してる300年の間に滅んじゃった「外国に文化を売る」って商売が地道に発展し続けてたんで、そういうノウハウが国中にある程度浸透してるんですよ。

日本では創作が天才性と強く結びついてるけど、鎖国してなかった国では、町中で観光客に自作のアートを売る人が、日本のたこ焼き屋程度に良くある職業として存在している。天才アーティストも勿論居るけど、わりと普通の人もやる仕事なんです。
その地力の差が、人海戦術をやろうって時に出るわけです。向こうだと映画のために数十人のCGチームを組むのはそう難しくないんですが

日本だとそれが居ないんです。天才は居るんだけど、大勢で協力して大きな物を作りましょうっていう「普通のCGアーティスト」が居ない。マンパワーのマンが無い。

日本の人口は1億人、アメリカは2億5,000万、天才の数は母数依存なので、天才クリエイターの数だけならアメリカの4割居るんですよ。
だから天才同士の勝負を見ると、アメリカが10の名作を出す一方で、日本も4つの名作を出せる。才能勝負なら結構やれてるんです。

ゲーム・オブ・ザ・イヤーみたいな天才同士の勝負ならエルデンリングとかティアキンとかで全然勝てるんだけど
Steam とかでGOTYに乗らないような一般クリエイター層の勝負を見ると日本のゲームはボロカスに負けてるんですよ、天才を除くと勝負にもなってない。

例えば Call of duty とかアメリカ人から「日本が全く新しいゲームを作ってるのに俺等は 2050年に CoD 15 を出してるんだろうな」っていう皮肉動画が作られたりするんだけど、これって逆に言えば、それだけゲーム作りを普通の仕事としてやり続ける人達が居るって事なんですよ。

天才じゃない層の厚さが全然違うんですね、天才じゃない層の厚みは人口じゃなくて、国の文化とか歴史とかで決まるんで、300年も鎖国して「産業としての創作」が全然育たなかった日本はすげー不利なんです。
日本も着実に改善はしていますが、向こうも同じ速度で進歩してるんで差は埋まらずって感じ。

日本は限られた天才を最大限に活用し、地力の無さをひっくり返して勝ってる本当に凄い国なんだけど「天才抜きの地力勝負だと全く勝ち目がない」というのは、これからクリエイティブ産業を目指そうっていう若い人は覚えておくべきですね、非常に重要なポイントなんで。