SHIMIZU_NORIAKI

基本的にメモ代わり

きむたきゅ

木村拓哉の配信動画「これが男たちの祝い方!ジェットコースターで大空に大絶叫😱」を観て最近の彼への言動・行動に対する自分の違和感が確信へと変わった。きちんと言葉にしておきたいので<動画の内容>と<違和感>に分けて書き記しておく。

<動画の内容>
 木村拓哉が筆頭のバイクチーム(木村拓哉武田信治湘南乃風 RED RICEDA PUMP ISSA)で武田信治の誕生日を祝いに東京ドームシティの遊園地へ4人で行く。この遊園地のランドマーク的な存在である最大傾斜角度80度・最大速度130km・地上約80mから急降下する「サンダードルフィン」を目の前にして,木村拓哉が「早速乗ろうよ」と提案する。
 けれど,ジェットコースターが苦手であろう湘南乃風 RED RICEが「今日はやめません?」とやんわり乗りたくない意思を出す。この提案の直後に木村拓哉は「ジェットコースターから乗ろうよ」と言い,すかさず武田信治は「メインから食うタイプね?」と反応して木村拓哉は「メインから食べようよ」と,彼を先頭にそのジェットコースターへ向かう。場は完全にジェットコースター乗るモードに。
 終始引きつった表情のRED RICEはジェットコースターに直結する階段へ入ったときに「マジかぁ・・・」とこぼし,スタッフ含めた周囲のひとたちがその反応を笑う。そのときにRED RICEがはっきりと「苦手なんですよね」と言うけれど,武田信治は「誕生日なんで付き合ってもらってもいいですか?」と。これに対してRED RICEは「それ言われたらしょうがないですねー」と了承。その後も暗に嫌々と向かうけれど,結局乗車することに。
 ジェットコースターを乗り終え,乗車地へゆっくりと向かっているときにあまりの激しさに余韻に浸るなか木村拓哉は「おかわりしよっか」と笑いながら提案。(ちーん)の差し込み音声のなかRED RICEは笑顔もなくつらい表情を浮かべる。つらそうな表情のなか木村拓哉は「REDがちっちゃくなってるよ!」と笑いを誘い,ハイタッチを交わす。しまいに木村拓哉は「誕生日の恒例になりそうだね」と言う。
 その後,ジェットコースターの感想と退場後に修学旅行生と遭遇したときに様子が映り出され次回予告(今日時点でまだ未公開)。次回予告ではコーヒーカップのまわるアトラクションに乗ったようで,武田信治が「アクセル全開だった」とだいぶ酔った様子で笑いを誘う。
 同じ次回予告の後半に映し出されるのは,冗談抜きで酔いに耐えきれず着ていたアウターを脱いで半袖Tシャツ姿で階段に座り込むRED RICEが映され,「REDさん,まじギブっぽいです」と武田信治木村拓哉に言う。これに対してスタッフの笑い声。そして「次回もお楽しみに!!」と関連動画リンクへ繋がるエンディング画面へと変わる。

<違和感>
・第三者的にみてRED RICEは「いや,自分は乗りたくないです」と拒否できなかった雰囲気を感じる。それは,バラエティ番組を収録しているというあくまでこれは仕事であると言う点と場の空気感,そしてメンバー間のヒエラルキーが明らかに存在していること。しかも,特注したアウターには01(木村拓哉),02(武田信治),03(RED RICE),04(ISSA)とデビュー順なのか年齢順なのか(ちょっとここは観きれてなくてよくわからないです)数値で上下関係を明示している。
・バイクやツーリングの文化がこういう男性性を帯びた文化であるのなら外部からあまりやーやー言いたくはない(僕が文化人類学の研究室出身ということもあるので,どうしても文化相対主義の考え方が抜けない)から,RED RICEが完全に同意のもとで「そういうものだから」と言うのであれば,そのように尊重したい気持ちはある。だけど,これはGYAO!YouTubeというバイク・ツーリング文化を全く知らないひとにもふれるコンテンツでもあるので,昨今のポリコレというかジェンダーの視点でみるとやっぱり気持ち悪さはある。
・配信元が木村拓哉のチャンネルなのでトップのコメントには「キムタクが笑ってるのを見るとめっちゃ楽しい気持ちになる。一生笑ってて欲しい。」や「拓哉さんのはしゃぎよう半端ない。REDさん撃沈からのUSA 楽しみ感それぞれでめっちゃ楽しい」といった,木村拓哉ファーストのものが目に見えてしまって,僕が抱いているような違和感が見えづらいどころか,この動画を承認するコメントしか見えづらくなってしまう。しょうがないと言われればしょうがないのかもしれないけれど,そしたら「一般的」に思ってしまうこの違和感はどこで共有されると良いのか僕としてはよく分からなくなってしまう。

 昨今の松本人志の騒動や旧ジャニーズの問題を鑑みたとき,誹謗中傷であったり問題視を避けるひとが度外視できないほどに一定数いるのは,男性学を研究している僕からみると,マスキュリニティ(=男らしさ)による「犠牲を伴ったエンターテイメント」が当たり前に存在していたからだと思います。
 笑いを届けてくれるのは本当にありがたいけれど,誰かが悪い思いをしたり犠牲になって生まれる笑いに関しては,僕は受け取りたくないです。これに関してはきちんとひとと考えたい話だったので言葉にしました。

【木村さ〜〜ん!】これが男たちの祝い方!ジェットコースターで大空に大絶叫😱 youtu.be/GmhglrZT0K0?si… via @YouTube