リーダーシップの原理:意志の無さを理解し、感謝する」
起業した男が周りの従業員をバカにし始める現象と、出産した女が夫をバカにし始める現象は原理的には同じなんだよな。
自分の意志と計画で働き始めると、それの出来ない人間がとても愚かに見え始めるんだ。だがそれは過ちである。自分の意志の無い人間がいるから、こちらの意志が通るのだ。
起業したての経営が不安定な時に、指示しなければ動かない社員を情けなく感じ、口汚く罵る経営者がいる。子供産みたての時に指示しなければ動かない夫を情けなく感じ、口汚く罵る母親がいる。
こういうのは決して成功しない。人としてみっともないクズである。
1つの仕事に2つの意志が関わって良いことなど何もない。意志を持っている方は、意志の無い側に「思い通りにさせてくれてありがとう」という感謝の念を抱くべきである
起業家や母親による「意志がある方が偉い、そうでない奴は偉くない」というのは身勝手な自己高尚化に過ぎない。
責任者による身勝手な自己高尚化がどういう結末を及ぼすかと言うと「意志を持ってる方が偉いなら、こっちも意志を持つわ、これからはお前の指示には従わないし、こちらの理想を優先させて貰う」という形になる。まあ当たり前だわな。
しかし、そうなるとだ、責任者は何をするにも相手の合意を取らなければならない
意志のない相手だからこそ、自分の指示に何でも従ってくれるのであって。意志があると「それ非効率だよね」「もっと合理的な指示でなければ従わない」「それは私の仕事ではない」という事になる。
もちろん、そういう部下とバチバチやりながら責任者として成長して行くのも一つの形ではあるが、不安定な時にそんな事をやりたいか? やりたくねえだろ。なんでもハイハイと肯定して従って欲しいはずだ。
しかし、意志があって主体性もある人間との付き合いは決して思い通りにはいかない。こちらの意見を却下して自分の意見を押し通してきたりな
意志のある人間ってのは、意志や主体性の無い人間の、意志や主体性の無さに助けられてるんだよ。それを自覚して感謝しないといけない。